令和五年 五月場所 二日目
吉田「加齢臭を充満させながら放送しております。」
アクリル板越しの加齢臭二重構造。
奏でる二人のハーモニー。
放送席は実況と解説者、二人で作り上げてゆくものです。
【代打】
吉田「ねえ、芝田山さん。」
吉田「いくら52代が休みだからって。」
吉田「62代で我慢しろってのは。」
吉田「ちょっと虫が良すぎやしませんか。」
芝田山「……。」
52代から10代後は大乃国。
62代から10代後が稀勢の里。
72代から10代後は一体誰が綱を締めるのか。
五月半ばの月曜に大乃国解説という、五月病を誘発しそうな二日目の放送となりましたが、そこは対するベテラン味の吉田。
吉田アナらしいうっかりミスを随所にちりばめながら、のんきな2時間に仕上げてくれました。
2日目なのに3勝目と言ってみたり、力士の名前を間違えてみたり、「外四つ」の時には妙にテンションが上がったり…。
正確、不正確を超えたところに魅力ある。
そんな人間らしさを感じる吉田実況、大好きです。
関脇四人衆は全て白星。
横綱も危なげなく2連勝。
朝乃山も万全。
気になる力士たちは二日目を終えましたが、大関貴景勝が二日目にして早くも黄色信号点灯中です。
出足で攻め勝っていかねばならぬ押し相撲でありながら、琴ノ若を全く乞うたさせることが出来ず、棒立ちの寄り切り。
初日から土俵入りの昇降の様子が気がかりでなりませんでしたが、これはどうして。
傍から見る以上に怪我の具合は思わしくなさそうです。
しかし今場所はカド番の場所。
何が何でも8勝を手にしたいところですが、二日目にしてこの様子では残り7勝は遠く険しい道のりとなりそうな予感。
大関を狙う関脇四人衆はもとより、平幕上位の曲者ぞろいを相手に押し勝ってゆけるのか。
一人大関の行く手に早くも暗雲が立ち込めます。