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十四日目 二所一門

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令和五年 初場所 十四日目

 

 

 

子供の頃に拾った子犬。

 

親に内緒で連れて帰って、叱られた。

 

遠いあの日の帰り道。

 

 

 

 

 

 

【秘密の場所】

ザワザワ

 

 

 

 

 

 

 

付け人「おいで。」

 

 

 

 

 

 

付け人「誰もいないから大丈夫。出ておいで。」

 

 

 

 

 

 

 

ワオン

 

 

 

 

 

 

クゥーンクゥーン

付け人「よしよし。お利口、パンチ。」

 

 

 

 

 

パンチは南ちゃんの犬だったか?達也の犬だったのか?

 

 

 

 

 

 

それにしても、こんな狭い通路によく収まってましたね。

 

そう言えば、地方場所でも奥まったところによく入ってますよね。

 

貴景勝はトイレが落ち着くタイプと見た。

 

 

 

 

阿武咲はここにきて気負いだ出たのか、霧馬山にばったりと突き落とされて4敗目。

 

 

手負いの豊昇龍を落ち着いて退けた、3敗の大関と共に3敗を守ったのはなんと、同じ一門の琴勝峰となりました。

 

 

 

 

 

【重圧と水圧】

芝田山「優勝の重圧?」

 

 

 

 

 

芝田山「そりゃぁ、ありますよ。」

 

 

 

 

 

 

芝田山「口から胃袋が飛び出しそうなくらい。深海魚みたいにね。」

大坂「はは~。なるほど。」

 

 

 

 

 

 

大坂「アンコウそっくりだ。」

芝田山「……。」

 

 

 

 

 

重圧も水圧も相当なものなのでしょうが、今場所の琴勝峰は人が変わったような相撲をとっています。

 

幕内に上がった当初は琴ノ若よりも先に出世すると、想像していたのでここ1~2年の状態に、今度は弟に抜かれてしまうんじゃないかと心配していたら、それがどうしてどうして。

 

十三枚目の平幕が千秋楽の最後の一番で、大関と優勝をかけての土俵に立つとは、二所一門の大御所、芝田山でも想像つかなかったことでしょう。

 

でも二所一門としては喜ばしいことじゃないですか。

 

大関にしろ琴勝峰にしろ、どっちが勝ってもおめでたい。

 

 

というか、4人残った内3人が二所一門。

 

コイツは春から縁起がいいや。

 

 

 

 

縁起がいいと言えば、兄弟で決めた三役勝ち越しの若隆景と若元春。

 

新小結とい難しい場所で勝ち越せたのは、大きな自信としてして良いのではないでしょうか。

 

来場所はもしかしたら兄弟関脇誕生も。

 

兄と弟、互いに切磋琢磨しながら出世の階段を一歩一歩と進みます。

 

 

 

そして十両優勝を決めた、朝乃山。

 

ようやくここまで戻ってきました。

 

これで来場所幕内に戻れるのかは知りませんが、元大関とは言えなかなかに厳しい道のりです。

 

1年という長いブランクの間には、若い力が台頭していて前のままでは到底元の地位には戻れません。

 

それに朝乃山の場合は怪我での休場ではないという、厳しい見方も重なれば彼の肩にのしかかるこれまた重圧も半端なものではありません。

 

しかし、ここは固く持った信念を最後まで貫き通して、必ずや再び大関の座に戻りもう一つ上を目指して己を奮い立たせて進んでほしいと思います。

 

朝乃山完全復帰はあくまで大関に戻るまで。

 

長い道のりが続きますが、意志を強く前を見て。

 

 

 

大混戦の15日間にもいよいよ明日で最後。

 

どちらが賜杯を抱くことになるのか。

 

 

まさかの初優勝か、3度目の優勝か。

 

これより三役そろい踏みも見どころとなりそうな、千秋楽です。

 

 

 


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