令和五年 初場所 千秋楽
大混戦、大混迷の15日間を制したのは、今場所番付最高位・大関貴景勝。
3度目の賜杯をこの手に抱きます。
【ついてくる人】
バタン
ザワザワ
ザワザワ
貴景勝「ねえ。」
貴景勝「アンタ、誰?」
「え?」
一門の世話人か若者頭か。
優勝力士を花道奥から、手厚くサポート。
貴景勝、3度目の優勝おめでとう。
今場所大活躍の一門の若手を、大関の貫録で豪快なすくい投げで優勝を決めました。
15日間を通して誰が優勝するのか分らない大混戦の場所となりましたが、最後の最後は大関の強さを示す形となって、良い1年のスタートだったと思います。
インタビューで話す内容もずいぶんと落ち着いて大人になった印象です。
そもそも浮ついたところのない人ですが、今よりさらに若いころはまだ負けん気の強さが先に出た感じもありましたが、今場所は手刀を切る所作などずいぶんと丁寧に謙虚になったように見えました。
まだ26歳と若いですが、怪我や苦労を重ねながら早くも内面は成熟した大人へと成長しています。
貴景勝、キミは立派だ。
立派な若者、元気な年寄り。
日本の未来はきっと上々です。
【変化】
52代「貴景勝、よく頑張りましたよ。」
52代「一人大関でね。」
52代「責任感も強くね。」
52代「ね、三瓶さ…。」
52代「……。」
52代「いつ、メガネかけたの?」
千秋楽はお気に入りの赤いレザージャケットでご登場。
還暦以来だとかなんだとか言っていましたが、年取ったら元気な色着なきゃいけませんね。
年取ってくると本体自体がくすんできますから、着るものくらい綺麗な色着て血色よく見せなくては。
とくに革製品は使わないとどんどん劣化しますからね。
放送日だけとは言わずに、病院通いの日もお気に入りをガンガン着まわしちゃいましょう。
今場所も終わってみなければわからない混戦模様で流れていきましたが、上位は着実に入れ替わりが進みました。
若元春、琴ノ若は難しい新小結で勝ち越しを決め、来場所はもしかしたら兄弟関脇の誕生も。
初技能賞を受賞した霧馬山もじりじりとしっかりと地力を蓄えながら、11勝をあげる大活躍。
千秋楽の一番は理詰めの相撲でその存在感をさらに大きく印象付けました。
若元春に霧島の両力士は、相撲巧者でこれからの活躍が益々楽しみです。
そして十両優勝14勝1敗で決めた朝乃山が来場所、幕内に戻ってくるのかどうかは水曜日を楽しみにしたいところです。
荒れる春場所と言う言葉も、季節限定感がなくなって久しい大相撲界ですが、世代交代が進む時代の過渡期ということで、この状態もうしばらく続くのではないでしょうか。
荒れるといえば、あすから日本列島は10年に1度の大寒波襲来で大荒れの予報。
あったかいのに慣れ切っている九州人の私は今から震え上がっています。
どうぞ皆様もご安全に、御無事で。
桜の蕾がほころび始める大阪場所でまたお会いしましょう。
今場所もありがとうございました。