令和四年 初場所 九日目
同じことが繰り返される、場所中の15日間。
たまには変化を求めたくなるのも人情というものです。
【提案】
バタバタ
バタバタ
照強「ねえ。」
照強「今日さ。」
照強「土俵入り代わってやろうか?」
照ノ富士「いい。」
せっかくの提案もあえなく却下。
でも、幕の内土俵入りが西方になると大変ですね。
ぐるっと回って駆け付けて。
化粧まわしつけたまま走るのも楽じゃないことでしょう。
しかし照ノ富士の3連続優勝を阻む全勝の御嶽海。
今場所はなかなか負けませんねー。
いつもだったら後半戦に入り始めるころには、緊張の糸が途切れ始めて土俵上の集中力にも陰りが見え始めるころですが、さすがに大関へのチャンスの場所ともなると、緊張感も集中力も一味違うようです。
ですが、横綱にも強い見方がいます。
今日の解説鶴竜の後ろにはいつも白メガネがいたように。
照ノ富士にも、
聡ノ富士という守護天使が守ってくれています。
良い横綱に守護天使あり。
照ノ富士、安心して戦うがよいでしょう。
ところで今日の向こう正面の千代鳳ですが、初めての解説席で緊張してたんでしょうか。
まるで中学生のような話声。
読書感想文でも読み上げているような不安げな話し方は、昨今のしゃべり達者な親方衆を聞きなれていたところに、かえって新鮮さを感じました。
兄千代丸を「お兄ちゃん」と呼ぶ様子にも少年の雰囲気が残っていて、互いにいたわりあう兄弟の様子に胸がきゅんとなります。
そんな兄を慕う千代鳳をよそに兄は、すっかり今日解説だったことを忘れていたようでしたが、そんな見たまんまの兄弟関係もはたから見ていて微笑ましいものです。
親方と現役力士とで立場は変わってゆきますが、末永く仲のいい兄弟でいてほしいものです。
【足元】
トボトボ
トボトボ
正代「はぁ・・・。」
正代「ここら辺に・・・。」
正代「白星、落ちてないかなぁ・・・。」
正代よ。
そんなに下ばっかり見るなよ。
そんなに下見たって、小銭はそうそう落ちてやいないさ。
ひとまず、上を向こうではないか。
坂本九も歌っているじゃないか。
上を向いて
歩こう
涙こぼれないように
ドンマイ、ドンマイ、ドンドマインだ。