令和三年 九州場所 四日目
どこの誰かは知らないけれど
誰もがみんな知っている
まさか。
21世紀、令和の世の中で
月光仮面を目にするとは
お釈迦様でも思うまい。
月光仮面のおじさんは 正義の味方の良い人よ~~~。
今日はラジオ解説だったんすか??
それでこのいで立ちだったんすか??
赤いマフラー、柄ものマスクに白メガネ。
凡人が手を出すと、三つそれぞれのアイテムの個性に押しつぶされて、完全に自滅しそうな組み合わせですが、そこはオシャレ大横綱。
個性の塊の3アイテムを難なく集結させ、我が物として取り入れてしまいました。
正義の味方かどうかは怪しいですが、令和の世でオシャレに迷い悩む市民たちを助けるオシャレの味方となって、疾風のように現れて、疾風のように去っていってもらいたいものです。
そんな昭和のヒーローに触発されてか、宇良も仲本工事並みの鮮やかな前転を披露してくれました。
土俵際でぴたりと止まる姿に、工事の身のこなしが重なりました。
子供の頃は仲本工事なんて面白くないと思っていたものですが、この前ドリフ大爆笑を見て初めて仲本工事のコントには時々狂気的な笑いの要素が含まれている気が付きました。
始終笑顔を浮かべながら、何度も同じことを繰り返す仲本工事。
ズラがずれようが、着物が肌蹴ようが永遠と同じ笑顔で同じことを繰り返し続ける仲本工事。
子供の頃は早く志村や加藤茶が見たくて、邪魔っ気に思っていたものですが、大人になって身返してみるとなんとも言えぬ西洋的なホラー映画のような背筋がゾッとする恐ろしさを感じます。
志村けんや加藤茶の全面的な笑いとは全く違った持ち味で、少しの恐怖と狂気そしてシニカルさをあの笑顔の奥に称える仲本工事。
宇良の鮮やかな前転を見て、ふと仲本工事の笑みを思いだした四日目の土俵でした。
閑話休題。
四日目もまた、高安の相撲の長いこと長いこと。
今日はついに時間審判の親方が手を挙げた水入り寸前の3分33秒。
だいたいいつも半身になってからのまわしの探り合いになる形が多いようですが、以前のように立ち合いから一気に持っていくスタイルからの路線変更なのでしょうか。
あまりの長さに晃之助が「はよすンべ」と言ったように聞こえたのは、私の空耳だったのか。
しかし連日の長相撲にも当の本人は、取組後息も上がっていないそうなので案外、体力づくりを徹底しての賜物なのかも。
それで勝つならそれもよし。
これからも、長尻、長風呂、長相撲で、白星をどんどん積み重ねていくことを期待しています。