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十一日目 親方衆

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令和三年 名古屋場所 十一日目

 

 

 

世代交代の影響か。

 

この1年土俵に別れを告げる現役力士が相次いでいます。

 

放送席にもついこの間まで、土俵に立っていたフレッシュな親方の姿が目立ちます。

 

 

 

 

【職】

戸部「今日は元大関琴奨菊の秀ノ山親方の解説です。」

 

 

 

 

 

戸部「親方、お仕事の方はもう慣れましたか?」

 

 

 

 

 

秀ノ山「今、引退力士が増えてますから・・・。」

 

 

 

 

秀ノ山「警備の人が一気に増えちゃって・・・。」

 

 

 

 

秀ノ山「毎日、仕事の取り合いですよ・・・。」

戸部「・・・どこも大変なんですね・・・。」

 

 

 

 

角界は今結婚ラッシュならぬ、引退ラッシュが続いています。

 

角界を去って第二の人生を歩む者もいれば、親方になり指導者の道を歩き出す人たちも。

 

そんな新米親方の様子がうかがえるのが通路奥の警備姿。

 

真新しい協会ジャンパーに身を包みレシーバー片手に、眠気と闘う姿を観察するのが一時の楽しみとなったものですが、この引退ラッシュの影響か警備の様子も気のせいか何だか慌ただしく感じます。

 

さっきまで勢が細い目をマスクの間から覗かせていたかと思えば、いつの間にか琴勇輝に代わっていたり、誰だか判別不可能な人が通りすぎたり。

 

しかもこのコロナ禍で未だに断髪できぬ親方衆があちらこちらでウヨウヨウヨウヨ。

 

協会ジャンパーにに身を包み頭にちょん髷のせた様子は、まるで文明開化の明治時代。

 

新しく入ってきた西洋文化と日本文化のはざまで揺れる、当時の日本人の様子を再現するかのような、まるで生きる日本文化のテーマパーク。

 

ちょん髷を残す親方衆はさながら、ディズニーランドのキャストのようにも見えてきます。

 

傍で見てる分には、この独得スタイルは大相撲らしくて好ましいのですが、引退したのにいつまでも髷を結わねばならない当人たちの不便さを思うと気の毒さも感じます。

 

先日チラッと映った荒汐親方の蒼国来。

 

あの人なんて、だいぶん前に引退したような気がしたのに、未だにちょん髷姿だったのにはちょっと衝撃を受けましたが、それだけこのコロナ禍が断髪式に与えた影響は大きいということでしょうか。

 

 

 

 

ところで今日勝ち越しを決めた玉鷲ですが、出番を前に通路の奥で電車の警笛のような鼻をかむ音を鳴り響かせていましたね。

 

よく響いてるなぁ~と感心していましたが、鼻をかむ音にも調子の良さが現れていたようで、新入幕の一山本を一気の電車道でもっていきました。

 

36歳、身体の調子は鼻をかむ音と出足の良さに表れます。

 

 

 

優勝争いは変わらず照ノ富士と白鵬の二人。

 

優勝はもう九分九厘、この2人に絞られたとみて間違いはなさそうです。

 

あとポイントとなりそうなのが、高安や才能が開花している豊昇龍。

 

思わぬところに落とし穴はあるのでしょうか。

 

ツートップの並走は続きます。

 

 

 


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