令和三年 名古屋場所 初日
青みを帯びた薄暗い場内。
足場で組まれた升席。
名古屋場所の顔ともいえる、コワモテのご婦人方。
懐かしい夏の風物詩ともいえる名古屋場所が、2年ぶりに帰ってきました!
【放置】
大坂「約2年ぶりに開催された名古屋場所。」
大坂「今場所の注目は何といってもこの2つ。」
大坂「今場所に進退をかける横綱白鵬。」
大坂「そして、綱取りの場所となる大関照ノ富士、ということになります。」
大坂「そして今日初日の見どころなんですが・・・。」
大坂「ん??」
大坂「あれ?北の富士さん、いたんですか?」
52代「いたよ。」
実に久しぶりに見る正面から見る放送席。
カメラのアングルによるものなのか、国技館より広々していているようにも見えて見た目にも涼しげです。
そんな久しぶりのシチュエーションにすっかりすっかり忘れてしまったのか、まさかの舞の海放置プレイ。
中入り後20~30分のほったらかしに、さすがの舞の海も自分から向こう正面から割って入ってくる事態に。
長い付き合いの実況と解説者という立場であっても油断は禁物。
なれ合いの関係にこそ、いつヒビが入るかわからないのが人間関係というものです。
久しぶりといえば、人気力士がまた一人幕内の土俵に戻ってきました。
【肉体改造】
宇良「あ~、腹減ったなぁ・・・。」
宇良「チーズバーガー、食いたいな・・・。」
宇良「ヨダレ出てきた。マックのナプキンで拭いとこ。」
呼び出し「それ、力紙ですから。」
宇良の肉体改造の秘密はマクドナルドにあるんだとか。
タンパク質を効率よくたくさん摂取するのにハンバーガーたくさん食べたらしいですね。
おかげで押し負けしないもはや小兵とは呼べぬような肉体を手にしたわけですが、その変わり果てた宇良の姿にやや戸惑い気味な52代。
宇良が幕内の土俵を離れた3年間。
新たな小兵炎鵬の出現で、すっかりミニマム級に目が慣れてしまったのでしょう。
炎鵬がミニマム級だとすると今の宇良はバンタム級くらいはありそうです。
小さな体で反り技を駆使しながら土俵に上がっていたあの日のウランちゃんは今いずこ。
手塚治虫が描くウランちゃんのようにムチムチになって3年ぶりに戻ってきました。
52代が心寄せていたウランちゃんの姿はすっかり変わってしまいましたが、序二段まで下がりながらもケガと闘いながらケガに負けぬ押し負けしない体を手に入れて、ここまで戻ってきたのです。
52代もこれまで通りムチムチのウランちゃんに声援を送ってほしいものです。
久しぶり、といっても1年も2年も姿見なかったわけでもないのに。
なんだかそれ以上にこの人の姿を懐かしく感じてしまったのはなぜでしょう。
【忘れられ】
照ノ富士「はぁ~無事に勝てた・・・。」
「どっこい・・・。」
「しょっと・・・。」
「あ・・・そうだ・・・!」
「あの人、いたんだっけ・・・。」
「うひ。」
まさか思わず力水つけを忘れてしまうほど、横綱の存在感は薄れてしまったのでしょうか。
進退をかける白鵬の15日間が始まりましたが、結びの一番で見せた「令和版鬼の形相」の意味は何だったのか。
今場所の行方の中で解き明かされてゆくことになりそうです。