令和三年 五月場所 十四日目
優勝をかけた大一番を前に。
今日も通路奥では、厳かな儀式がとり行われています。
【祈りⅡ】
貴景勝「さぁ、今日も祈ろう。」
貴景勝「遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように・・・。」
付け人「大関・・・。」
貴景勝「・・・なんだ?」
付け人「照ノ富士関、すぐそこにいるっすよ。」
貴景勝「・・・遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。遠藤が勝ちますように。」
祈祷のすぐ隣では、大一番を前に身を清める人の姿が。
【清める】
ゴシゴシ
ゴシゴシ
付け人「お。」
付け人「垢、ボロボロね。」
本場韓国垢すりで友人は、本当にこう言われたんだとか。
そして貴景勝の祈祷がついに相撲の神様に届いたのか。
異次元な投げの打ち合いで、ついに照ノ富士をくだした遠藤!
一瞬の隙の攻め、流れの中の攻防戦、ハイレベルな投げの打ち合い。
まさにこれぞ大相撲という一番に血沸き肉踊らせ、軍配をもらう遠藤を見れば。
出ました!
遠藤、会心の舌なめずり
【遠藤の舌なめずり】
会心の相撲をとった後に上唇を舐めるように舌を出す行動のこと。
単なる勝った負けたの勝敗とは別の満足感が遠藤を満たした時にだけに、見受けられる生態行動の一つと考えられている。 日頃の生態は淡々として表情を表に出さないだけに、その一瞬をとらえるのは大変貴重とされれる。 以前には横綱白鵬戦での金星で舌なめずりが観察されている。 ~大相撲力士生態図鑑より~
人前で2日続けて笑みを見せた遠藤。
そう言えば26日はスーパームーンの皆既月食。
稀有な現象が巻き起こる5月。
これらは何かの予兆か。
吉兆か凶兆か。
明日は運命の千秋楽です。