令和二年 七月場所 三日目
艱難は汝を玉にす。
古くからの古事ことわざにありますが、そこには言葉に言い表せない苦労、苦しみ、悲しみ、絶望が横たわっています。
その一つ一つと向き合いながら一歩ずつ歩みを進めていく、忍耐、努力は筆舌に尽くしがたいものがあったと想像します。
怪我や病気と闘いながら土俵に上がり続ける者、土俵を去る者。
同じ痛みを知る者同士、わかり合えることはたくさんあることでしょう。
【同士の会話】
嘉風「幕内復帰おめでとう。」
照ノ富士「ありがとうございます。」
嘉風「今まで大変だったね。」
照ノ富士「ええ、はい。」
嘉風「ところで、安美錦は断髪やったの?」
照ノ富士「いや、まだっスけど。」
嘉風「ふーん・・・あのさ。」
嘉風「ぶっちゃけ、切る髪あるの?」
照ノ富士「え?」
かつての同志からの核心をつく質問にたじろぐ照ノ富士。
さぁ、どうする?!照ノ富士。
【同士の会話Ⅱ】
嘉風「ねーどうなの?」
照ノ富士「いやぁ~・・・。」
嘉風「ねーねー。」
照ノ富士「あのぉ~」
照ノ富士「う~ん・・・・。」
照ノ富士「ないです。」
嘉風「やっぱりね。」
そう言えば安美錦のブログで断髪式が延期されたとありました。
コロナ禍で同じように断髪できぬまま髷を結い続ける親方衆の姿が目立ちます。
近頃安美錦の姿を見かけませんがお元気なのでしょうか。
どうか断髪の時まで止めばさみ分だけでも残っていますようにと願わずにはいられません。
ところで隠岐の海、偶然なのかどうなのかよくわかりませんが大関貴景勝に土をつけてましたね。
相変わらずの涼しい顔でインタビュールームで軽やかに語っていました。
聞いたところによれば、今場所優勝するぞと言ったとか言ってないとか・・・。
およよ。
思わぬ人から思わぬ言葉が出たものです。
でもよくよく見れば隠岐の海は今場所小結。
活躍次第ではもちろん優勝も無きにしも非ずです。
時々奇妙な活躍を見せて、優勝争いを引っ掻きまわすこともある隠岐の海歩。
往年の二枚目も気が付けば御年35歳。
ニヤニヤしている場合ではありません。
どこまで本気かわからないのも隠岐の海という力士の人となりですが、今場所は夢の初優勝へのラストチャンス!
有言実行で異例の場所の主役を掴み取ろうではないか!
そんな隠岐の海の前に立ちはだかる大きな壁、横綱白鵬。
今日は足取りも軽やかに西の花道を駆けてゆきましたね。
走る姿が少女のようで可愛いなぁと、意外な一面を見た思いでしたよ。
西の花道を駆けてゆく大横綱の図
このまま今場所も優勝めがけて駆け上がってゆくのか。
まだまだ分からぬ序盤戦です。