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千秋楽 初めての優勝

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令和二年 初場所 千秋楽

 

 

 

 

おめでとう!徳勝龍!

 

 

 

 

熊本県人の私は正代を応援していたけれど、渾身の相撲に感動しました。

 

優勝を決めた一番は、今場所随所に見られた神がかり的な突き落としではなく、魂のこもった右上手。

 

しっかりと握りしめた右の上手に、徳勝龍の15日間内に秘めていた闘魂が満ち溢れていました。

 

 

 

 

幕尻力士の優勝は20年ぶりとのことですが、この快挙そうそう出来ることではありません。

 

胸を張って幕内優勝の名誉を味わってください。

 

 

 

 

幕内優勝力士にだけ許される名誉。

 

それは大いなる戦いを制した者だけに贈られる、貴重な品々。

 

 

 

 

【貢物】

ザワザワ

 

 

 

ガヤガヤ

 

 

 

「・・・?」

 

 

 

 

 

「・・・・・・。」

 

 

 

徳勝龍「マカロン・・・、なかったよな?」

付け人「そうっスね。」

 

 

 

 

 

幕内優勝を果たしたものしか口にすることが許されない、フランス大使館から贈られしマカロン。

 

その甘美な味は角界中に漏れ伝わり、今や多くの力士の憧れのスイーツに。

 

 

 

 

 

【割り当て】

徳勝龍「俺が1個やろ。」

 

 

 

 

 

徳勝龍「嫁さんに1個やろ。」

 

 

 

 

 

 

徳勝龍「父さん、母さんに1個やろ。」

 

 

 

 

 

 

 

徳勝龍「親方に1個やろ。」

 

 

 

 

 

 

徳勝龍「・・・・・・。」

 

 

 

 

 

 

徳勝龍「マカロン、足りるんかいな・・・。」

 

 

 

 

 

 

おい、フランス人よ。

 

マカロンはいくつ入りなんだ。

 

 

 

 

 

そんな魅惑のマカロンを受け取るべく、表彰式に臨む徳勝龍。

 

土俵を下りても気を抜いてはいけません。

 

 

 

 

【誘導】

若者頭「実はな、徳勝龍。」

徳勝龍「はい。」

 

 

 

 

 

 

若者頭「実はな、表彰式は別のところであるんじゃ。」

徳勝龍「え。ホントですか!」

 

 

 

 

 

 

 

若者頭「土俵の向こうに出口あるじゃろ。あの出口をまっすぐ進んで。」

 

 

 

 

 

 

徳勝龍「あの出口をまっすぐ?」

 

 

 

 

 

 

若者頭「そうしたら表の通りに渡って・・・。」

呼び出し「・・・た、大変だ・・・!」

 

 

 

 

 

 

若者頭「最初の四つ角を右に曲がって、3個目の信号を・・・。」

呼び出し「騙されてるっ!」

 

 

 

 

 

マカロン落としてましたが、割れてなかったかい。

 

 

 

 

ところで優勝力士の特権と言えば、東の方屋の奥、上座。

 

 

幕尻力士などと遠慮は無用。

 

堂々と悠々と腰を下ろそうではないか。

 

 

 

 

 

【指定席】

ザワザワザワザワ

 

 

 

 

 

 

若者頭「さ、どうぞ上座へ。」

 

 

 

 

 

 

 

徳勝龍「え~。ちょっと。」

 

 

 

 

 

 

 

徳勝龍「なんで、この人いるのぉ~。」

 

 

 

 

 

 

 

 

「あん?」

※画像お借りしました

 

 

 

 

 

支度部屋の奥と言うと、この人がいつもいるような気がして、一瞬の緊張が走ります(笑)

 

 

 

でも今場所は横綱いなくてもかなり面白い場所でした。

 

 

というか、横綱がいなくなって重石がとれて風通しが良くなったからか、爽やかで軽快な風が通りました。

 

 

 

 

思わぬ力士の活躍。

 

小気味いい取り組み。

 

若手の台頭。

 

世代交代。

 

 

それらには喜びばかりでなく、辛い現実も混ざる悲喜こもごもな場所となりましたが、いつの場所でも半分の力士が笑、い半分の力士は泣くのが勝負の厳しさ。

 

常に喜びと悲しみは背中合わせです。

 

 

 

 

その喜びの中に復活の照ノ富士、怪我が癒え始めた宇良の姿を見ることが出来たのも嬉しいことでした。

 

 

怪我は力士につきものですが、なるべく怪我の少ない大相撲であることを願います。

 

今年に入って舞の海や52代も再三口にする、力士の大型化。

 

ここに怪我の増加、通り組みの単調化の大い原因が潜んでいます。

 

押し相撲が相撲の基本であることはもちろんわかっていますが、土俵は丸い。

 

丸い土俵を上手く使うことが出来る身体作りに取り組んでほしいと思います。

 

この先10年20年と、多彩な取り組みが見られる大相撲であるために、小さな一歩を今踏み出そうではないか。

 

そこのところ一つ頼みよ、八角信芳。

 

 

 

 

 

でも今場所は本当に面白かった。

 

 

正代、花火の打ち上がらんでも熊本は沸いたばい。

 

今場所はあと一歩だったけど。

 

今度はきっと、熊本出身優勝力士第一号になるばい!

 

その日を楽しみに、首を長くして待っとるばい!

 

 

そんじゃばいばい!

 

 


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