令和二年 初場所 二日目
目は口程に物を言う
と言いますが、張り裂けた心の声は目や口だけにとどまらず顔全体の表情として溢れ出ます。
【表情】
「へっ。」
「あのエルボージジイを。」
「ついに仕留めてやったぜ!」
「キーッッ悔しいッ」
「あー、眠い・・・。」
やったぜ遠藤!
先場所の雪辱を見事果たした!!
先場所のあの一番。
私は特に白鵬は好きでも嫌いでもないけれど、あのエルボーバットはどうしてもいただけない。
現場で見ていましたが、あれはあまりに残忍だった。
テレビで見た時よりもさらに生で見た方があの瞬間はえげつなかった。
遠藤よ。
ようやった。
よう本懐を成し遂げた。
遠藤の名を呼ぶ異様な盛り上がりを見せた場内のボルテージは、まるで吉良を打ち取った赤穂浪士への歓声のようにも聞こえたよ。
そう言えば吉良邸は国技館すぐそばでしたよね。
しかし今日の遠藤のあの連続の攻め、攻めの早さったら、目の覚めるような相撲でした。
あれは二日目の取り組み再生数は初めて炎鵬の土俵を抜いて、一番となることでしょう。
すごいね遠藤。
ああいう動きを見ると、やっぱりキミはただのお茶漬けBOYじゃないんだね。
そういえば最近はお茶漬けよりも煮込みラーメンばっかりだったね。
でもラーメンなんて、煮込んじゃって本当においしいのかい?
足の怪我も癒えて調子を戻した遠藤の姿を見ると、「相撲は脚をで取るもの」という舞の海が受けた師匠の教えに実感がわきます。
師匠の教えというものはいつまでも心に残ってゆくものなのですね。
【教えを守って】
佐藤「相撲は脚で取るもの、と師匠から教わったそうですが・・・。」
佐藤「解説では何が大切ですか?」
舞の海「・・・・・。」
舞の海「口先ですね。」
佐藤「やっぱりね。」
暖冬の冬。
土俵の季節も2か月先取り。
荒れる初場所です。