令和元年 五月場所 千秋楽
ガチガチの厳戒態勢の中、アメリカ大統領 ドナルド ジョン トランプ氏が国技館入り。
大勢の警備が見守る中の異様な盛り上がりを見せる千秋楽。
初めての大相撲観戦はトランプ大統領の目にどう映ったのでしょうか。
【観戦】
ワーワーワーワー
トランプ「・・・・・・。」
トランプ「舞の海はどこにいる?」
通訳「大統領・・・。」
通訳「舞の海は肉眼では見えません・・・。」
トランプ「なんと言うことだッ。」
なんという事!
令和初の国賓を失望させては国の恥。
枡席に椅子、水も漏らさなぬ警備体制を敷いていてもせっかくの観戦をお楽しみいただけないとあっては本末転倒。
ここはひとつ、おもてなし上手の安倍晋三の腕の見せ所です。
【向こう側】
安倍首相「・・・・・・。」
安倍首相「・・・・・・。」
安倍首相「ドナルド!」
安倍首相「シリコンマン オーバー ゼアー!」
シリコンマン「ア、アイ アム シリコンマン・・・。」
観客総立ちの場内に向こう正面の小さな舞の海からは大統領が全く見えなかったとか。
土俵を挟んで正面と向こう側、近くて遠い距離がありました。
しかし、せっかく大仰なお出迎えをしていた割には、やや盛り上げりに欠ける後ろ五番だけを見るだけだったとは、なんとももったいないことです。
そもそも大相撲のことをどのくらいご存知で見ていたのか少々疑問もよぎりました。
下準備をする時間などあるはずもないでしょうし、初めてだったら力士の区別もさっぱりつかないでしょうし。
きっと訳が分らないうちに終わってしまったのではないでしょうか。
また、大統領気肝いりで作ったアメリカ合衆国杯。
どんな物なのか胸躍らせて除幕を待ちましたが、天皇賜盃と見た目あんまり変わらなくて、ちょっとガッカリ(笑)
トランプ肝入りのトロフィーだから、トランプタワーの形を模してあるんじゃないかと期待していましたが、
無難な形に納まっていました。
よっぽどその後のどでかいティーカップの方が目につきましたよ。
あれはどこの国からの贈り物だったんでしょうかね。
あのバカでかいマカロンと一緒にティータイムをどうぞ、という心遣いだったのかも。
そんな世界各国からお祝いの品を受け取った、今場所の優勝力士・朝乃山英樹。
千秋楽は有終の美を飾ることはできませんでしたが、幕内優勝力士として優勝賞金を手にすることとなりました。
まとまったお金にはいろんな人が寄ってきます。
【手口】
若者頭「のぅ、朝乃山・・・。」
若者頭「優勝賞金のことだがな・・・。」
朝乃山「はい。」
若者頭「一度、ワシに預けんか。」
若者頭「半年後に5倍にして返すけぇ。」
朝乃山「・・・・・・。」
若者頭「な、悪い話じゃなかろう?」
朝乃「さ・・・詐欺だ」
※琴千歳さんはそんなことしません。
うまい話はまず詐欺です。
楽して儲かる話は嘘です。
近頃の特殊詐欺の被害はお年寄りばかりではありません。
若い世代の被害も目立っています。
おかしい、不安に思ったらまず相談。
知り合いからの話でもすぐに信じてはいけません。
一度立ち止まることで被害を未然に防げます。
何だか慌ただしく落ち着かぬ雰囲気の千秋楽になりましたが、最後は沢田石の優勝インタビューでバシッと締めてくれました。
52代には「なんだ!沢田石!」と驚かれ、初優勝・朝乃山にはせっかくの質問に「何スか?」と半ば無視されながらも、笑顔を絶やさずしつこく食い下がりました。
以前のオドオドとした訳の分からぬインタビューとは見違えるような、堂々とした沢田石の様子に不覚にも目頭が熱くなりましたよ。
この調子ならば52代の言う通り、トランプへの突撃取材も立派にやり遂げたのではないかとすら思えてきます。
幾重にもSPに取り囲まれたトランプ大統領へ、うすら笑いを浮かべながらマイク片手に背後から近寄るインタビュアー沢田石。
眼光厳しく場内を見渡すSPたちの脇をスルリスルリとくぐり抜け、気が付けばトランプの横脇から手持ちのマイクを向けながら「どうして大統領になったんですか?」と、ビッグインタビューも平然とやり遂げてくれそうです。
なんと頼もしい沢田石。
大きく育ったな沢田石。
いつの日か刈屋アナのような粘着質なインタビューも、沢田石ならできる様になるかもしれない。
そんな大きなポテンシャルを秘めたNHKの逸材、沢田石和樹。
彼の名古屋場所でさらなる活躍を期待しながら、今場所を終えたいと思います。
今場所も大変お世話になり、ありがとうございました。
末筆になりましたが感謝申し上げます。