平成28年 九月場所 十四日目
集中力を切らさず相手に勝ち、自分にも勝った大関豪栄道。
今場所の攻め続ける姿勢からは負ける姿など、みじんも感じさせない力強さがありました。
ですが・・・、そんな今場所最強の力士の前に強敵現る・・・。
豪栄道「あ~、ついにやったっ・・・!」
豪栄道「優勝インタビューも、いっちょ行くかっ。」
意気揚々とインタビュールームへと足を運びいれた豪栄道。
そこに彼を待ち受けていたものは・・・?
「ヤバい。アイツだ・・・、帰ろう。」
向かうところ敵なしの豪栄道の視線の先には・・・・・。
見覚えのあるスーツ姿の男が一人・・・。
マイクをしっかりと手にした姿に見覚えが・・・・。
あぁ・・・彼の名は・・・・・・。
そう・・・・!
出たな!!
悪魔のインタビュアー!!
いつだったか涙を流す白鵬に、通り一遍の質問を容赦なく浴びせ続け白鵬の方からインタビューのお開きを言い渡され、放送席に座れば解説者をたちどころに不機嫌にさせてしまう伝説のアナウンサー・沢田石和樹。
ちょうど、藤井さんが伊勢ヶ浜親方の大関初優勝のインタビューで何もしゃべってくれなかったという話を聞いて、「じゃあ、あの時の沢田石のようなものか・・。」と感慨にふけっていたら本当に出てきたね沢田石。
藤井さんの話を聞きながら「じゃあ、沢田石も今はあんなだけど研鑽を積めばいつか藤井アナのようになる日が来るんだな・・・」と淡い期待をもっていましたが、こりゃ沢田石は筋金入りです。
予想通り工夫のない質問を押して押して押しまくりながら、ついには今までにない超直球の質問をど真ん中に投げてきました。
「その涙はどういう涙でしょうか?」
私はこのことばを聞いたときもしかしたら沢田石という人は、本当に豪栄道がなんで涙を流してるのか分らなくて思わず聞いたんじゃないかと思いました。
それに対して「うれし涙です」と率直に答えてくれた豪栄道は純粋な人なんだなと感じましたが、そのおかげで沢田石は「なるほど、これがうれし涙なんだな。」と初めて知ることができたのかもしれません(本当かよ)
底知れない恐ろしさを見せつけてきた沢田石和樹という男。
また来場所実況の席で座ることもあるのでしょう。
そんなとき、彼といい組み合わせになると思えたのが・・・・・・。
谷川マンの筋肉至上主義的な解説は、人の気持ちを察することが苦手にみえる沢田石とは意外とぴったり合うような気がします。
今日も御嶽海の調子の良さについて聞かれれば、身体のことしか関心を示さなかった谷川マン。
大相撲実況のプロ中のプロ・藤井アナの導きで軌道修正をはかられましたが、ほっとけばどこまでも筋肉を中心に大相撲を語り続けそうな気配に満ちています。
そんな谷川マンが「心は筋肉に宿る」と言いきれば、すんなり素直に受け入れてしまいそうな気もする沢田石。
他では聞くことができない力士の心理面には一切ノータッチの谷川解説と沢田石実況には、今までにない新しい切り口となり得るかもしれません。
この二人には常人では計り知れない、大きなポテンシャルが秘められています。
ポテンシャルと言えば、調子が戻ると関脇以上の力を見せてきた遠藤。
これは来場所からの活躍が大いに期待されます。
ちゃっかりしてるね永谷園。
怪我で落ち込んでいるときは懸賞幕は3枚だったのに、調子が上がって5枚に増えました。
ま、食べられるときにお茶漬けは腹いっぱい永谷園を食べておけ。
そのうち遠藤も大人になって違う味を食べたくなったなら、その時はそっと誰にも見られないように白子のり茶漬けを食べるといい。
伊東四朗一本で押し続ける、白子のりの魅力もその時きっとわかるでしょう。
昨日今日とボルテージは最高潮に達し本日豪栄道優勝も決まってしまって、明日はいよいよ千秋楽。
明日は何が起こるのか?
明日の見どころは何なのか?
明日はどんな千秋楽になるのか?
全く予想が付きませんが、優勝インタビューが初々しいものとなるのは今から楽しみです。