令和四年 九月場所 九日目
ボロ屋も持ちこたえ台風一過の北風が吹いています。
どうもご心配おかけしました。
以前大きな台風で何度か損害を受けているので、台風が来るたびに戦々恐々。
でもこれも九州に住まう人間の宿命。
しょうがないと思いつつも、毎回家の補強やら備えやらに追われる秋の日々です。
これから台風の進路に当たる地域にお住まいの方はくれぐれもお気を付けください。
というわけで、今日はひさしぶりに落ち着いた気持ちでの大相撲観戦。
勝敗は行方はいつも紙一重。
それは思い出の土俵も今場所も、いつの世も変わらぬ勝負の世界。
紙ならぬ髪ひとつで泣き笑う、厳しい一瞬です。
【勝負への執念】
舞の海「私も髷で負けそうになった時は」
舞の海「髷をどうにか固定できないものかと、思いましたね。」
戸部「すごい!舞の海さん。」
戸部「期待通りの姑息なコメント!」
舞の海「・・・・・・。」
今日は正面・舞の海と向こうに若の里の、W青森のキャスティング。
同じ青森出身で舞の海よりずっと年下の若の里ですが、落ち着いた物腰から早くも青森の重鎮のような雰囲気を醸し出しています。
まぁ舞の海の持ち味は今も昔も、口の軽さと見の軽さ。
重ければいいとか軽ければいいとか、そういうことでもありません。
それぞれ生まれ持った持ち味で、一生懸命努力しながらやってゆく。
それが人それぞれの人生。
自分の人生を生きていくということでしょう。
でもね。
生きていると自分の持ち味って、時々わからなくなりますよね。
一生懸命やっているつもりなんだけど、やればやるほどドツボにはまる。
そういうことって生きていれば幾度となくあるわけです。
ジダバタして足掻けば足掻くだけ、泥沼にはまってゆく苦しみ…。
わかるよ、分りますよ、正代。
でももう負け越しちゃったんだから今さら、今場所のことなんか考えなくていいんじゃないの?
1勝14敗で負け越そうが、7勝8敗で負け越そうが負け越しは負け越し。
どこか実は痛めてたり、心が折れて立ち上がれそうにないなら、思いきって明日から休んでみるのもいいかもれません。
早めに怪我の治療や気持ちの立て直しに時間をかけて、じっくり自分と向き合うのもいいのではないでしょうか。
もしまだ出場するつもりなら、残りの土俵は全て来場所への稽古と思って、格下の相手にも胸を借りるつもりで臨んでみるのもいいのでは?
この際中途半端な今場所の体裁は捨てて、視線は来場所…いや1年先に目標を置いて、どういう自分になっていたいかを具体的にイメージし、それに向かって一歩一歩進んでいけばいい。
九日目で負け越しが決まったのを一区切りと考えて、来場所、再来場所、さらに次の場所と、視線は遠くに置きながら、地道に努力を重ねる。
それしか道はないように思います。
兎にも角にも、どんなときも元気が大切。
病は気からと言うように、相撲も気から。
元気出せ、正代!
台風は土俵にも影響を及ぼしたのか、大関以上は総崩れの9日目。
全勝の北勝富士に1敗で追う玉鷲、さらには2敗で高安、錦富士、千代翔馬のバラエティに富んだ平幕勢。
優勝は2敗ラインまで落ちると仮定するとまだまだ全員に、優勝の目はある大混戦。
折り返した後半戦の土俵、誰が台風の目となるのか。
混沌とする秋の土俵です。