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十一日目 混迷の混戦

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令和四年 五月場所 十一日目

 

 

 

花道。

 

それは勝利へと向かう、勝負の一本道。

 

 

 

 

 

【口笛吹いて】

一山本「ピュ~ピュ~ピュ~♪」

 

 

 

 

 

 

一山本「ンあ?!」

 

 

 

 

 

 

一山本「そう言えば、今日の相手って誰だろう??」

 

 

 

 

 

一山本「どこにいるのかなぁ~。」

 

 

 

 

 

 

 

一山本「あ・・いた!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

私は志摩ノ海の歩き方が好きです。

 

多くの力士が当然ながら、がに股で左右に揺れながらのっしのっしと歩く人が多い中で、この志摩ノ海は頭の位置も動かさず上半身のブレもなく真っすぐとモデルのように歩きます。

 

 

立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は志摩ノ海。

 

 

 

相撲と同じく歩く姿もブレずにまっすぐ。

 

今場所も低く一途に7勝4敗。

 

勝ち越しまであと1勝です。

 

 

 

 

場所後に断髪式を控える向こう正面解説の豊ノ島。

 

引退相撲の相手を電撃的に発表していましたが、大相撲ファンなら誰しもが琴奨菊が相手だと、きっと予想していたことでしょう。

 

怪我をして再び土俵で相撲をとることは叶いませんでしたが、力士の象徴と別れを告げる最後の土俵で、相撲を取れるのは互いにとても幸せなことでしょう。

 

 

仲良きことは美し哉 武者小路実篤

 

友情はいつの時代も美しいものです。

 

 

 

それはそれでいいとして。

 

 

 

 

 

豊ノ島の井筒親方。

 

正代はあれでいいんですかい??

 

 

 

 

 

ワンワンワン

 

 

 

 

 

ワンワンワン

 

 

 

 

ワンワンワン

 

 

 

 

 

 

 

いつもより立ち合いが強かったから、玉鷲に攻め込まれずに済んだとかなんだとか、豊ノ島も舞の海も、甘党なこと言ってましたが、あれって平たく言えば「まぐれで勝った」ようなもんじゃないんですか?

 

 

先場所は神がかりにカド番を脱出して底力を見せたようなことを言われてましたが、あれは勝ち越さなかった方が良かったんじゃないかと思って見ていました。

 

 

小手先や幸運に恵まれて勝っていってたとしても、稽古の貯金を使い果たした状態は依然として変わらず、これから先も稽古不足の自転車操業はまだまだ続くのは目に見えています。

 

 

中途半端に大関を張って地位の重圧とプライドを背負ったままでは、この先大変だろうと想像しています。

 

 

こんな時こそ時津風部屋・双葉山の言葉を思い出そうではありませんか。

 

 

「相撲は勝ち負けにこだわるな」。

 

 

勝った負けたは時の運。

 

 

大切なものはそこに至るまでの過程に隠れているものです。

 

 

 

 

 

ところで豊ノ島、井筒の名跡、いつ鶴竜に譲るんですか?

 

 

 

 


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