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十四日目 熱戦

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令和三年 初場所 十四日目

 

 

 

コロナ第3波で幕開けとなった令和3年の1月も、気が付けばもう下旬。

 

寒さ厳しい日々にもそろそろ終わりが見えてくる頃です。

 

 

 

 

 

【節分】

尾車「寒い寒いと言いながら。」

 

 

 

 

 

 

尾車「大寒も過ぎましたね。」

大坂「はい。」

 

 

 

 

尾車「節分も近くなりましたからね」

 

 

 

 

 

尾車」「向こう正面に、鬼がいますよ。」

大坂「え?鬼が??」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大坂「あー!ホントだ!」

尾車「ね、いたでしょう~。」

 

 

 

 

 

向こう正面は雷鬼。

 

今年の節分は2月2日だそうですね。

 

何で3日じゃないのか理由はよくわかりませんが、豆まきして邪気を払わねば。

 

 

あら??そういえば・・・。

 

鬼と雷って違うんですか?

 

 

 

十四日目の土俵は、節分を待たずに一足先に邪気払い。

 

鬼も裸足で逃げ出す激闘目白押しの土俵となりました。

 

 

2分以上にも及ぶまわし待った入りの熱戦となった霧馬山と翠富士。

 

久しぶりに見事なうっちゃりを見せてくれた、照強と琴勝峰。

 

そして魂の激突となった、明瀬山と栃ノ心。

 

 

 

 

 

【魂の激突】

はっけ・・・・・。

 

 

 

 

 

よーい・・・・・・。

 

 

 

 

 

 

のこった・・・!!

 

 

 

 

明瀬山「え!?」

 

 

 

 

 

 

明瀬山「が、外人さんだ・・・!」

栃ノ心「ハロー!ミツヒコ。」

 

 

 

 

 

荒ぶる光彦の闘志。

 

しかと見届けさせてもらいました。

 

十中八九、心様相手に負けてしまうのでは??

 

と始めから勝負を諦めていた自分が恥ずかしくなりました。

 

心様のカチアゲをものともしない強い踏み込みと共に繰り出す激しい突き。

 

相手が怯んだ一瞬を見逃さず、まわしを掴んで前に出る力強さ。

 

周りが言うからと心様にまわしを引かせない作戦を見事成功させての、大きな大きな9勝目。

 

いや冗談抜きに、今日の一番は感動しました。

 

今日の9勝目を見ただけでも、今場所の敢闘賞に値すると私が選考委員だったら強く強く推しますよ。

 

きっと多くの人が今場所の明瀬山の活躍には大きな勇気をもらったはずです。

 

10勝挙げたらなんてケチなこと言ってないで、この一瞬の煌めきを評価してほしいものです。

 

 

 

 

激闘といえばもちろん、正代と照ノ富士の一番。

 

互いのこの一番にかける思いが激突しました。

 

正代の優勝にかける執念と照ノ富士の大関復活にかける執念。

 

気迫ぶつかりあう一番でした。

 

現在の番付は大関正代、関脇照ノ富士ではありますが、これは大関同士のぶつかり合い。

 

今場所勝ち運に恵まれて11勝と星を伸ばした正代も、照ノ富士の前では経験値と相撲の厚みに差が出ました。

 

辛酸をなめ尽くして這い上がってきた照ノ富士には、正代の小手先の引き技は通じず3敗目を喫し、優勝争いは大栄翔の単独トップに。

 

でも今日の一番は正代にとってとてもいい勉強になったのではないでしょうか。

 

若干癖になりつつある引き技が通じなかったのは、いいきっかけとなります。

 

引けばたまに勝つこともあるけれど、怪我のリスクも上がります。

 

怪我をして引けば、また怪我を誘い込む。

 

怪我と引き技の無限のループにはまったら、もう取り返しが付きません。

 

 

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

 

負けに目を向ければ、飛躍の糸口は隠れています。

 

日々勉強、日々修業です。

 

 

 

とかなんとか言いながら、まだ明日まで相撲は続きます。

 

このまま大栄翔が逃げ切るか。

 

メイクミラクルを正代が起こすのか。

 

 

いよいよ明日の千秋楽で決まります。

 

 

 

 

 

 


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