平成30年 初場所 十四日目
栃ノ心 剛 初優勝おめでとう!
緊張が一気にほぐれて人が変わったような穏やかな顔つき。
「優勝は考えたくない」とのコメントを言い続けていましたが、そうは言いながらも初優勝へ逸る気持ちがどこかでひょっこり顔を出して、その気持を振り切るようにより一層の気合をもって土俵に上がっていたことでしょう。
自分に打ち勝つ。
芝田山親方も何度となく口にしていましたが、言うは易し行うは難し。
強い気持ちと気合をもってすれば逆境を克服しさらなる高みへ登れることを示した栃ノ心に、多くの力士そして人々は勇気をもらったことと思います。
栃ノ心おめでとう。
とても素晴らしい初優勝です。
けれど幕内後半戦最初の取り組みで決まった今場所の優勝。
普通だったらこれからどんどん盛り上がっていく館内なのに、後半出ばなで盛り上がりの頂点に達したあとのあの取りにくそうな感じったら(笑)
お客さんの盛り上がりが散漫になったのがテレビ画面からも伝わってきて、土俵だけじゃなく観客も一緒になって場所を盛り上げているのだなと感じたものでした。
でも、その後の取り組みで一番ギョッとしたのが逸ノ城。
宝富士相手に一瞬勝機を逃さぬ下手出し投げ。
1度やってみたかったそうですが、運動神経がとつぜん良くなったように見える今場所の逸ノ城の動き。
今場所の9勝は今までのとは内容も質も違います。
話は変わって、優勝を決めた栃ノ心。
いつもはなかなか近づくことができない、憧れの場所へと向かいます。
「今日こそは・・・。」
「きっと行ける・・・。」
「憧れのあの場所!」
【夢を叶えて】
庄太郎「やぁ。おめでとう。」
栃ノ心「あの・・・。」
庄太郎「なに?」
栃ノ心「ここのトイレ使わせてくださいッッ。」
庄太郎「・・・・・・。」
庄太郎「ゴメンね。無理だわ。」
栃ノ心「・・・・・・。」
撃沈栃ノ心。
しかし、壁に張られたあの紙。
使用禁止の赤い二重波線に強い意志が感じられました。
過去に何かあったのか??
いつから貼られた物なのか??
力士のトイレ使用を固く禁じる張り紙に、国技館に眠る奥深い謎を垣間見ました。
そうそう。
紙と言えば、白メガネ事神山さん。
まぁ!
眼鏡かえたんですね!
ここ2,3日裸眼で過ごしていましたが、眼鏡の新調ですか?
白メガネも個性的でよく似合っていましたが、今度のシンプルなフレームもよく似合っていますよ。
白メガネの時はフレームが強すぎてせっかくの目元が隠れてしまっていたのが残念でしたが、今度の細めのフレームは目元をすっきり見せて、神山さん本来の切れ長の目元がよく映えて明るい印象になりました。
眼鏡ってこんなに人の印象を変えるものなのか!
と今日の神山さんを見て再認識しましたよ。
力士は髪型を変えるわけにもいかないですから、眼鏡でイメチェンいいじゃないですか。
私も今度眼鏡を買い替えるときは神山さんを参考にします。
ところで神山さん。
鶴竜に伝えてください。
優勝は逃しましたが、長い休場明けにプレッシャーのかかる場所でよくやったと。
うちのお茶の間審議委員会では、進退を問うべき結果ではない満場一致の意見だったと、お伝えください。
でも。
その悪癖はなかなかどうして、手強いですね。
日が暮れて暗くなった国技館を春日野部屋へと帰る栃ノ心の一行。
暗闇にフラッシュの光で浮かび上がる、人だかりに埋もれる栃ノ心の姿はまるで初来日のビートルズのようでした。
栃ノ心がやって来たヤア!ヤア!ヤア!
おめでとう!栃ノ心。