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38回目に近づく十一日目

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平成29年 五月場所 十一日目

 

 

佐藤「今日はみなさんどうぞお静かに。」

 

 

 

佐藤「元横綱貴乃花が口開けて寝ています。」

貴乃花「んが~~。」

 

 

 

おや。

お久しぶりだね!眼鏡ネズミ!

 

テニスの中継を頑張っている君の声を聞いたことがありましたが、君はテニスの実況もそつなくこなせる優秀な眼鏡ネズミなんですね。

 

今日も隣は貴乃花親方、向こう正面は阿武松親方と貴乃花グループで囲まれながらも、淡々と業務をこなしていましたね。

 

あまりに淡々とこなすので若干面白みに欠けるところはありますが、それも解説との相性に寄るところも大きいのでしょう。

 

今日は壮大な相撲哲学を繰り広げながらもどこを見ているのか分らない貴乃花親方です。

 

深入りは禁物と小動物の勘がこの距離感を量らせてのことだと思います。

 

 

 

 

ところで今日から休場の稀勢の里。

 

よく10日間もったなぁというのが私の感想です。

 

場所が始まる前は5日目で休場すると予想していたので、良く持ったと感じました。

 

でも同じ綱を締めた元横綱の感想は違いました。

 

そして・・・こんなところでぽろっと出たね、貴乃花の横綱の矜持。

 

横綱の矜持、それは・・・・・・

横綱の責任はお客さんに対してあるものじゃなくて自分の人生に対する責任だと。

 

 

先日の第1回と今日の貴乃花発言を見て、これから放送を組まれるであろう元横綱たちは大変なことになたと思っていらっしゃるでしょうね。

 

今から、「俺にとっての横綱ってなんだ」「横綱とはなんだ」と改めて自問自答し続ける日々が続くのです。

 

きっと現役中は無我夢中で横綱のプライドもだけど自分のプライドにかけて懸命に努力を続けて、理屈で「横綱の矜持とは」なんてあまり考えたこともなかったと思うんです。

 

 

そもそも相撲やスポーツの他人へのメッセージはその人の懸命な姿を、見ている人が何かを感じ取れればそれでいいんじゃないかと思います。

 

言葉に出してしまえばなんだか薄っぺらなことに聞こえたり・・・・。

 

でも真剣な姿というのは見ている人の心に何かしら響いてきて、その人のそれに賭ける心は言葉がなくても伝わってくるものです。

 

 

 

稀代の横綱白鵬の勝負への真剣さもまた、私の胸に何かを訴えかけてきます。

 

 

【イタズラ】

ざわざわざわ。

 

 

 

 

白鵬「・・・よし。前の付け人を驚かせようっと。」

 

 

 

 

 

「のしのし。」

 

 

 

 

 

「のしのし。」

 

 

 

 

 

 

前の付け人「横綱・・・、わかってますよ。」

白鵬「!!!」

 

 

 

 

稀代の横綱は1度の失敗くらいでは決して諦めたりしません。

 

 

 

【リベンジ】

白鵬「あ。」

 

 

 

 

白鵬「今ならいけるっ!」

 

 

 

 

「のしのし。」

 

 

 

 

「のしのし。」

 

 

 

 

「のしのしのしのし。」

 

 

 

 

前の付け人「・・・横綱・・・、人が見てますよ。」

白鵬「!!!」

 

 

 

あのがに股歩きが怖いったら!!(笑)

 

でも今場所は白鵬の目がだんだん座ってきましたね。

 

西側に座るといつもと違って心なしか気弱に見えた白鵬でしたが、日を追うごとに西側の白鵬の顔が東側に座った時と違いがなくなってきました。

 

勝ちへのこだわりは東西の違いなど関係なし!

 

 

残り4日まだあるからどうなるかわからないのだけれど、日馬富士が御嶽海に1敗を喫してしまった今、白鵬の38回目の優勝がグンと色濃くなりました。

 

 

 

話はそれますが、今日の幕内後半の場内アナウンス。

 

よく聞く声ですが、この行司さんの声ってすごくソフトでちょっと色っぽいですね(笑)

 

語尾の余韻に色気があるっていうか、柔らかいっていうか。

 

力士を紹介するアナウンスも、

 

「西方、碧山。ブルガリヤ ヤンボル出身 春日野部屋」とアナウンスしても、

 

あの柔らかい声だと、

 

「西方、碧山は春日野部屋。遠い国ブルガリヤ ヤンボル村からやってきました」って感じに聞こえますもん。

 

声ってイメージを作るのに大切な要素なんだなぁと改めて感じた次第です。

 

そんなことを感じていたら遠藤の土俵で遠くから聞こえる「遠藤がんばれ~」のハイトーン。

 

遠くから漂ってくる感じが鶏の鳴き声にも似て「遠藤がんばれ~コケッコッコ~」てな感じでなんか心地よいものでした。

 

あれは絶対遠藤に届いていたでしょうね。

 

あのハイトーンに背中を押されてどうにか踏みとどまって4-7。

 

遠藤、あんなに一生懸命応援してくれる人がいるんです。

 

今場所踏ん張って勝ち越そうではないか。

 

 

ところでそのソフトでちょっと色っぽい声の持ち主の行司さんは誰なんでしょうか?


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