平成31年 初場所 十日目
豪子が土俵を去りました。
長く上がり続けた土俵に静かにマイクを置きました。
豪子は今日から普通のおばさん押尾川になります。
豪子、今までありがとう。
私は豪子のこと好きでした。
努力や研究を怠らず39歳までまわしを締め続けたことはもちろんのこと、巡業で実際に会った時の親しみやすく気さくな人柄はとても魅力的でした。
ふと気が付くと隣にいた豪子と目があうと、何の屈託も構えたところもなくご近所さんのような会話をしてくれた豪子の姿今もよく覚えています。
九州場所の土俵が滑りやすいと私に散々苦情を言っていた豪子。
まるで昨日のことのようです。
これからは押尾川のおばちゃんとなって弟子の世話を焼いてくれることとなります。
どうぞこれからも矢後に厳しく時にお節介な世話をどんどん焼いてください。
豪子、お疲れさまでした。
しかし今日はこれだけでは終わらなかった。
10日目はアクシデント続出の日となりました。
たまたま昼食の時にチョット見た幕下の土俵で宇良が怪我で倒れ、幕内では立て続けに千代の国と琴勇輝が膝を痛め車いすで土俵を後にする惨事。
ここまで怪我人が続くと大して信心深くない私でもなんかあるんじゃないかと心配になります。
呼び出しさん、しっかり塩は撒いてますか?
でもこれは何かあるのではなく、原因はありすぎること。
そうそれは体重。
これは毎場所毎場所再三にわたって、力士の大型化平均体重の増加が示されているにもかかわらず、この状況に目をつむって問題視してこなかったことが今現状となって溢れ出てきているのでしょう。
大相撲界に限ったことではないですがスポーツ界は得てして、怪我からの復活を感動の復活劇の語られます。
当事者の苦労や努力それ自体は大変に素晴らしく見聞きする私たちの胸を打つものですが、そもそもは怪我をしないことに越したことはないのです。
「無事これ名馬」
と言う言葉がありますが、多少力量が劣っても無事に怪我なく走り続けた馬は名馬である、という意味の言葉です。
この言葉、八角理事長に贈ります。
そろそろ協会を上げてこの事態に重い腰を上げるときです。
そう言えばこの人も力士の増え続ける体重を憂いていましたね。
【おしゃれ】
佐藤「わぁ、北の富士さん!オシャレですね。」
52代「フフ、そう?」
佐藤「そのジャケット、革でしょう?」
52代「うん。」
佐藤「すごい。なんか・・・なんて言うか。」
佐藤「あ。赤ベコって感じ。」
52代「――。」
銭こ貯めで 東京でベコ飼うだ~♪
はぁっ!♪
テレビもねえ!ラジオもねえ!自動車もそれほど走ってねえ!♪
赤ベコ姿の52代は、怪我ばっかしてちゃオシャレも楽しめねえと、放送席からエールを送っているのですきっと。
引退や相次ぐアクシデントの数々にもはや優勝争いがどうなっているのかもわからなくなってしまいましたが、依然白鵬勝ちっぱなしは変わることなく、今日も結びの土俵には一人異次元をゆく姿が。
戦わずして周りからライバルがいなくなり、ついに無敵状態に突入か
【道ならぬ恋~もう一つの愛~】
白鵬「あ、そうだ。」
白鵬「伊之助さん・・・。」
白鵬「言い忘れてたけど・・・。」
白鵬「昇進・・・おめでとう。」
伊之助「うん。」
土俵下には二人を見つめる玉治郎の姿。
玉治郎 白鵬 伊之助
3人の恋の行方はどこへ?
安っぽい昼ドラはいいとして。
これから場所は終盤戦。
白鵬と追従する力士との差は開き星の差2つに。
このままでは戦わずして白鵬の周りからライバルたちはいなくなり、気が付けば最後荒野に一人白鵬だけが佇んでいた・・・、なんていう状態にもなりそうな気配すら漂ってきました。
早くも白鵬、無敵状態に突入か?
明日は再出場の御嶽海戦。
御嶽海。
病み上がりのところ悪いけど、明日の結びは一つ頼みます!