平成28年 五月場所 千秋楽
皆さん!
ご無沙汰しておりました。
皆様の温かい力で、ずいぶん暮らし、仕事も落ち着きました。
心から感謝、感謝、感謝です。
本当にありがとうございました!!!!
今回の地震でどれほど人に支えられて生きているのかと気づかされ、人の温かさと力強さを知りました。
おかげで五月場所を見ることができました。
あの時からすれば想像もつかなかったことです。
もうあんな怖い思いは2度とごめんですが(2度ありましたが)、日常に溢れていた有難いことの数々に気づかされたことは、私にとって財産となりました。
とは言え、大きな地震に2度あっても人格まで変わることもなく、以前と同じ思慮に欠ける人間のままですが、どうぞこれからも変わらぬお付き合いをお願い申し上げます。
さて。
話は変わって、五月場所。
やはり優勝は白鵬で決まってしまいました。
しかも全勝優勝。
改めて白鵬の強さを認識する場所となったのですが、今場所の立役者は何といっても稀勢の里でしょう。
私も今場所は、稀勢の里を応援しておりました。
徐々に勝ち星を伸ばししていく稀勢の里の取り組みに、稀勢の里以上に目をシバシバし顔を紅潮させながら緊張してみていました。
あまりの入れ込みように、私は実は稀勢の里ファンなのかもしれない、と自分でも気が付かなかった深層心理に足を一歩踏み入れたりもしましたが、やはり心の奥底でも私は時天空ファンでした。
連日映し出される稀勢の里の表情。
解説でも話題になったあの微笑んだ様な稀勢の里顔。
毎日毎日15日間、あの稀勢の里の微笑を見ていて私はあることに気が付きました。
「あれ?このほほえみ知ってる・・・・・。」
口元に優しさを称えながらも、どこかしらミステリアスで心のうちまでは図ることができない表情・・・。
もやっとした気持ちを15日間抱えながら過ごし、迎えた千秋楽。
52代の「笑っているように見えるよねぇ」の一言で、あっ!と思いだしました。
これは。
この微笑は。
まさしく。
あの・・・!
モナリザ!!!
ダビンチが見たら、キセリザを描かずにはいられなかったことでしょう。
世界中の人間を魅了したあのモナリザの微笑みを習得した稀勢の里。
今場所は惜しくも優勝を逃しましたが、モナリザの微笑みを手に入れることができたのですから必ずや近いうちに初優勝を決めてくれると確信しております。
先場所今場所と優勝争いに中心にいたという経験は、稀勢の里の中でさらに明日からの強さの素となって蓄積されるはずです。
それは初場所に初優勝を成し遂げた琴奨菊も同じです。
経験は力なり未来への燃料となることを信じて、また来場所新たな気持ちで土俵に立ってほしい。
来場所はその微笑が千秋楽には満面の笑みに変わることを願っております。
そして時天空の体調が早く良くなりますように、心から願います。