今日から九月場所初日。
そして今日は時天空の誕生です。
時天空、38回目の誕生日おめでとう。
時天空の誕生日に初日を迎えた今場所。
もう時天空の姿を見ることはかないませんが、思い出の土俵を少しだけ振り返りたいと思います。
土俵に立つ時天空はいつも厳しく静かな表情でかっこよかった。
塩はいつも極めて減塩で、カメラが寄らなければ塩は確認できませんでした。
私は特に力水を受ける時天空の姿が好きでした。
後姿に感じる大人の貫録と余裕。
視線は静かでいながらも若手に向けられるそれは時に厳しさを通り過ぎた威圧感がありました。
そして仕切り線を剪んで向かい合えば闘志をあらわにし・・・・・。」
一瞬のすきを狙うかまいたちのようでした。
その一瞬のすきを狙う独特な取り口は、場所中でも特集を組まるほどとなり、時天空は独自の相撲道を確立しました。
切れのある勝ち方も大きな魅力でしたが、私にはやっと勝った後や負けてしまった後にチラリと見せる素のな表情や思いもよらぬ事態になってしまう時天空が本当に大好きでした。
時々見せてくれたまわしブラ。
一方的に攻めたてられれて取り乱し得意技も空を切る瞬間。
常人離れしたものすごいバランス感覚を披露した土俵際。
曲者の業師に振り回されて撃沈したあの日。
負けて相当ショックをそうな一瞬の顔。
負けて下がる土俵の恨めしそうな顔。
間違えた照れ笑いがとびきりキュートだったあの日。
取り組みの短い時間の中でいろんな表情を見せてくれる時天空が大好きでした。
もうその姿は土俵に見ることはできませんが、私の心の中では今もなお生き生きと土俵に上がり続けてくれています。
もし今時天空がいたら宇良とどういう相撲をとるだろうか?
きっと片手を前に出して距離を測ろうとするだろう。
でもさっと宇良にくぐられて、足をとられるんじゃないだろうか。
それとも慎重になり過ぎて展開の見えない妙に長い相撲になるかもしれない。
御嶽海には絶対きつく張っていくだろう。
対戦することはなかった今活躍する若手の力士たちの台頭も時天空を通して見ると、また違った面白さがあります。
相撲が大好きだった時天空。
時天空の相撲への愛が溢れた九月場所の初日。
時天空の姿を胸に今日の土俵を見てゆきたいと思います。
時天空、お誕生日おめでとう。
・・・・・・・さてそろそろ仕事します。